日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

ムーニーのCMについて、感想。

オムツのブランドムーニーのCMが話題になっているようだ。

 

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賛否両論あるようだが、私は特別違和感なく見ることができた。

私の下の娘はまだ1歳になっていない。新生児ではないが、まだまだ手のかかる月齢だ。夜の授乳もあるし、寝愚図りでどうしようもないときもある。のんびり自分のご飯は食べられないし、お風呂も湯船につかってゆっくりはなかなかできない。

けれども、幸いにも今の私は恵まれた環境にある。自分の両親とは別居ではあるが近距離に住んでいる。夫の帰宅も遅くても10時を回ることはない。いわゆるワンオペ育児をせざるを得ない状況にはもちろんあるものの、いざとなったらいつでも誰かしら(基本的には自分の両親だけれども)に助けを求められる環境にいるせいか、このCMを見て「生傷をえぐられるような不快感」や「トラウマ」なるものは、私は感じなかった。

 

このCMは確かにリアルだ。だからこそ、私は意味のあるものだと感じている。

ワンオペ育児を称賛している、とも私は思えなかった。それは、登場するママの大変さが十分に伝わってきたからだ。もし私がワンオペ育児を称賛する動画を制作するのであれば、その背景にあるしんどさはあえて無視して、「楽しい育児」のみを前面に押し出したものを制作するだろう。

この動画を見た、世の父親が反面教師として「ワンオベ育児のしんどさ」に気づき、我が身を振り返るきっかけになるのであれば、それはとても有意義なことである、と私は思った。

 

もしかしたら、このCMを見て世の男性陣が「あぁ、育児って素晴らしいなぁ(単純に)」「俺って育児手伝いすぎ??もうちょっと手を抜いてもいいのかな??」などと思ってしまったら、それは大問題だろう。
けれども、このCMの感想が「ワンオペ育児の素晴らしさ」に繋がってしまうのであれば、どんな「イクメン推奨」のCMを作ったとしても、CMに感化されてイクメンになることはないのではないか、とも思う。

 

「その時間が、いつか宝物になる」の、意味

このキャッチフレーズも、私はとても意味のあるものだと思っている。

頑張っている母親へ送るエールだと私は受け取ったのだけれど、どうやら少数派のようだ。

私自身がそういう思考に陥りがちなのだけれど、世の中にはしんどい思いをしているときは特に、頑張れば頑張るほどその先に大きな幸せが待っているはずだ、と思い込むことで、自分を鼓舞させる、という考え方をする人が一定数いる。

そういうタイプの人間に対する、応援メッセージであると私は受け取った。

と同時に、「(その頑張りは間違っているよ。)落ち着いて、周りを見渡してごらん。誰かがあなたに手を差し伸べているよ」や「パパはもっとママを助けてあげましょう!!(でも、魔法の言葉はないから、ママが頑張ってパパが手を出しやすいように働きかけてね)」というメッセージでは、遠回しに今の頑張りを否定してしまうことになりかねないのではないか、とも思ってしまった。

 

今頑張っているママに対して、その頑張りを認めてあげるメッセージが「そのがんばりが、いつか宝物になる。」という表現なのではないだろうか??