年収300万未満で結婚・出産できる不幸。
「男性をATM扱いするのは失礼」
「無職、定収入でも婚活のスタートラインに立てる女性が羨ましい」
ネットを見ていると、このような発言をちらほらと目にする。
実際問題、女性と男性の平均収入には開きがあるのだから、必然的に女性が自分より高収入の男性と出会いを求めるのは必然であるだろう。
近頃は、女性の上昇婚についても様々な意見が飛び交っている。
一握りの高収入女性の例外はさておき、多くの定収入の女性にとって、自分と同等もしくはそれ以下の収入の男性との結婚は、リスクが多すぎるのだから当然の結果であると個人的には思っている。
収入の低い女性にとってみれば、
自分と同等もしくはそれ以下年収の男性=
- 自分と同じく職'(立場、人間関係)が安定していない
- 自分と同じく将来昇給の見込みがない
- 自分と同じくつぶしの利くスキルがないため、何かあった時転職が難しい
- 自分と同じくリストラ、会社の倒産のリスクが高い
- 自分が離職の際(結婚・出産で離職の確率が高い、再就職が難しい)のリスクが高い
などの様々なリスク要因があるからだ。
とは言え、思うのだ。
低収入であっても結婚・出産の選択肢があるのは、はたして幸福につながらるのだろうか、と。
話題のエントリーの中にこんな一文がある。
こうした統計では、「(夫の収入がある)主婦のパートも含まれているから低くなる」と主張する人がいるが、本当に問題なのは、
- 夫がいない非正規女性も、夫の収入で暮らせる主婦と同じレベルの給料しかもらえない
- 「男性より女性の方が恵まれている」と主張する人は、その点をスルーしがち
な点だと思う。
結婚をしている女性は、収入が低くとも問題ないともとれる表現である。
けれども、非正規女性(もっと言えば正社員であっても)の低賃金問題の根底には、多くの人が(そうして当事者である未婚女性や既婚女性も)
「結婚をしていれば、女性の収入の過多は問題にならない」
との思い込みが大きく関係しているのではないだろうか、と私は思えてならない。
もっともこれはブーメランとして自分にも返って来る。
もし夫がもっと私の年収に括っていれば、私は夫とは結婚しなかっただろうし、子供たちも生まれなかったのだから。
とは言え、妻の収入が低いがために生まれるリスクや不都合があるのは紛れもない事実だ。
- 離別、死別による貧困問題(子持ち、子なし関係なく起こる)。
- 共働き家庭の場合、女性の年収が低い(と同時、勤務時間も短くなり、帰宅時間が早まるため)がために、家事・育児の比率が女性にのみ大きく傾きがちになる。
- 家庭内において発言権、決定権等が、専業主婦、兼業主婦関係なく、妻が「働いていないから」「収入が低いから」との理由で夫に偏りがちになる。
結婚後も、妻にある程度の収入があるか否かで、夫婦間のパワーバランスが変わってくる。
離別・死別後の生活もある。
妻の収入が低い事で得られるメリットはいかほどなのだろうか??
もっとも、妻の収入の如何にかかわらず夫婦円満でうまくやっている夫婦もたくさんいる。
いや、お互い尊敬し合って、思い合っている夫婦のほうが多いのかもしれない。
多いのかもしれないが、自分自身の経験、そうして身近なママ友からのちょっとした愚痴や小さな不満からを見聞きするにつけ、「夫優位の夫婦関係」であるが故の小さな悩みもまたそこら中にあふれているのが現実だ。
男と女、既婚と未婚、関係なく、お金はあって困るものではない。
むしろあったほうが、選択肢は増える。心に余裕もできる。
なのになぜ結婚してしまうと、女性にお金は必要ないと、思い込むのだろうか??
夫のお金も妻のお金だから??
それではなぜ、夫から妻に対する経済的DVが成り立つのか??
そう思ってしまうのは、私が専業主婦だから、だろうか??
例え仕事をしていたとしても、これから仕事を再開したとしても、300万以上稼ぐことができないから、だろうか??