日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

家事の手抜きに対する、家族の反応

定期的に目を通している「発言小町」と言う質問投稿サイト内の質問で、以前から気になっているタイトルのトピックがある。丁度一年前に投稿された質問なのだが、一年たった今でも、時折返信が付いている。

 

妻(専業主婦)の料理について : 男性から発信するトピ : 発言小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 

質問の内容を要約すると、1歳3ヶ月の息子を持ち毎日21時に帰宅している夫が、妻の料理に対して「手抜き過ぎるのでは??」と言う疑問だ。

具体的なメニューの内容は

 

 月曜 会社の飲み会があったためなし
火曜 カレー、サラダ(レタスとトマト)
水曜 明太子パスタ(ソースはレトルト)、サラダ(レタスとトマト)
木曜 中華丼とサラダ(レタスとトマト)
金曜 タコライス(ソースはレトルト、)、サラダ(レタスとトマト)

 

と言うもので、客観的に見ても確かに「手の込んだ」「栄養満点」で、「ボリュームのある」のあるラインナップではない。けれども、作り手側の視点で見たらどうだろう。疲れているとき、しんどいときであったならば、とてもありがたいメニューでもある。

 

但し、このメニューを成り立たせるには、受け手側(夫や子供)の了承があれば、という大前提がある。そうして、この大前提が、実は非常に厄介なのではないだろうか、と思うことが私には多々ある。

 

この質問に対しては、当然と言うべきか。「品数か少なすぎる」「栄養が足りない」「ハズレ嫁」と言った、質問投稿者の妻に対して批判的な回答が数多く寄せられている。

 

仕事持っていない主婦は、子供の有無に関係なく家事の手抜きをしてはならない。と言う共通認識が、男性女性に係わらず一部の人間にあるからだろう。

そこには、妻の心と体の調子を心配するという視点が、すっぽりと抜け落ちている。

 

 

「簡単なものでいいよ」と言う夫の本音

以前にも書いたが、私の夫は食にこだわりがない。実際にそう公言している。毎日カレーでも構わない。カレーの日はスープやサラダもいらない。昼食にカレーを食べたとしても、夕食にも美味しくカレーを食べられる。などなど、非常に嬉しいことを夫は私に言ってくれる。

 

けれども、私はそれを実行したことがない。

理由は二つある。

一つ目の理由は、やはり私が嫌だからだ。毎日、毎食カレーなど食べたくない。飽きてしまうし、食べたいものが他にも沢山ある。

そうして二つ目の理由。それは、夫の本音がわからないからだ。もっと言えば怖いからだ。夫の言葉を鵜呑みにするのが。

 

もし、夫の言葉を真に受けて、そのまま実行したらどうなるだろう??

 上記の質問投稿者のように、心の中で大いに「うんざり」「がっかり」するのではないだろうか??

娘たちはどうだろう。後々、恥をかかせたりいじめのきっかけになったりするきっかけになりはしないだろうか??

それがとても怖いのだ。

 

 そんな疑問や不安があるが為に、胸を張って、正々堂々と家事(料理)の手抜きをする事に、高いハードルを私は感じてしまう。

 

 

黙ってご飯の友や作り置きのおかずを取り出す夫を見て

 

 基本は一汁三菜。それ以上品数のおかずがそろい、それぞれのおかずにそれなりの量があったとしても、時に夫は物足りなそうなそぶりを見せるときがある。

冷蔵庫から納豆や生卵などのご飯の友を出されたり。たくさんのおかずが並ぶ食卓を前に、さらに作り置きのおかずの追加を頼まれたり。「あれ??足りないのかな??」と思わされる場面にしばし遭遇するから。

そうして、そんな夫を見ていると、私はどうしても「申し訳ないな」と思ってしまう。いつもの悪い考え方の癖が出てしまうのだ。

 

けれども、その一方で、自分なりに頑張って考え、品数を揃えたメニューに対し、モノ申されているような状況を、正直面白く思えない自分もいる。

 

「出されたものだけ黙って食べろ」と言いたいわけではない。けれども、自分の中で及第点だと思っていたものが、実は落第点だった。という事実を、素直に受け入れられない自分も確かにいるだから、仕方がない。自分の気持ちに嘘をつくことは、どうしてもできない。

 

 

家事(料理)の手抜きに対する、両親の反応

 

家事の中で、とりわけ料理に関して、私の両親は色々とこだわりがある。それらのこだわりを、実家の家事のすべてを担っている母が完璧に守っているかは疑問だ。母も年を取り、体力もない。仕事に地域の活動に、趣味の活動と忙しい毎日を送っている。手抜きも当然ある。けれども、私が料理の手を抜くことには、なぜか批判的だ。

 

「それだけじゃ、○○君(夫)がかわいそう」

このセリフは、母のみならず父からもしばし言われるフレーズだ。

仕事をしている人間のほうが偉い。だから仕事をしている夫に、我慢をさせてはいけない。不満を抱かせてはいけない。という考え方が彼らにはあるからだ。

そうして、その考え方は、私の中にもしっかりと根付いてしまっている。 

 

 

昨今、家事のハードルを下げてくれる本がいくつか話題になっている。

 

  • 一汁一菜でよいという提案 /土井 善晴 (著)
  • 「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす/佐光紀子 (著)

 

まだ読んではいないが、とても魅力的なタイトルだ。読み終わったら明日にでも実行したいと思う反面、実行に移すには、夫や娘たちの理解も大切なのかもしれない、とまたいつもの悪い癖で反射的に思ってしまった。