日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

相手の立場によって、自分の役割が変わるということ。

私が好んで目を通す、質問&相談系のサイトで、定期的に目にするのが「夫婦間での、家事・育児の分担比率」についての話題だ。

 

そうして、その手の話題で必ず問われるのが、

  • 妻が仕事をしているか否か
  • 仕事をしている場合、就業形態は、フルタイムか否か
  • フルタイムの場合、正社員か否か
  • 正社員の場合、年収はいくらか
  • 夫の年収はいくらか

といった質問である。

その答え如何によって、多くの場合「家事・育児の分担比率」へのアドバイスが大きく異なる。

 

そうしてよくあるパターンとして、「年収の低い側(多くの場合は妻)が多くの家事・育児を担うべきである」と言う流れに話は落ち着く。

夫(父親)の役割は、妻(母親)の仕事の有無などの条件によって、異なるという決論である。

 

確かに、至極合理的な判断なのだと、私も思う。頭では。

けれども気持ちの中ではどうだろうか。

「ワンオペ育児」などが問題になってっている昨今、単純にそう割り切ってよいものだろうか??と言う疑問が、当事者としては大いにある。

 

もっとも、「妻の仕事の有無・雇用形態・年収にかかわらず、夫が、父親の役割として家事・育児をするのは当然」と言った模範的な回答もあるにはある。とは言え、私の印象では、少数派なように思う。

 

 

専業主婦の夫に、どこまで家事・育児を求めてよいのか??

とても興味深い記事がある。以前紹介した記事

 

okorareruotoko.hatenablog.com

の続きのような内容だ。

 

okorareruotoko.hatenablog.com

私はこんなコメントをブックマークに残した。

考えさせられます。私自身もそうですが、専業主婦の夫にも家事・育児を公平に分担させることの矛盾に気が付いているからこそ、夫に直接訴えるのではなく、SNSなどに投稿ことで留飲を下げているのでは??

 

こちらの記事では、専業主婦の夫としての立場から、「家事・育児を妻と公平に分担することの難しさ」が丁寧にわかりやすく書かれている。

 

私自身、過去に繰り返し、答えのない「夫に対する家事・育児への不満」をブログで吐き出してきた。

けれども、現実の私は、夫に直接、感情的にならずに理論的に自分の気持ちを100%伝えることがいまだできていない。

 

その理由はいくつくある。自分の性格も大きい。夫の性格もある。

けれども最近つくづく思うのだ。「自分が働いていないこと」「もし働いたとしても、夫ほど稼げないこと」もまた、とても大きな要因の一つなのではないか、と。

 

 

妻の年収が男性並みになると、とたん「すっきりと(女性目線で見ると)解決する」と言う現実。 

「夫婦間での、家事・育児の分担比率」についての質問&相談の傾向の多くは「妻側に家事・育児の負担が大きい」ことに、妻が不満を持っている。もしくは、夫がその事実に気が付かず「妻の家事分担が少ない」ことに不満を持っている。というパターンだ。

妻が夫より稼いでいるケースの場合、「賛否両論」は起こりにくく、「夫はもっと家事・育児をすべきだ」と言う、女性としてはとても耳障りの良い回答が並ぶ。

一方、妻が働いていない。もしくはパートであったり、契約社員であったり。正社員であっても、夫の年収の半分も稼いでいなかったとしたらどうだろう。「賛否両論」うっかりすると逆に激しく妻が叩かれる結果となる。

 

 

多くの女性が、夫本人ではなく、ネットやSNSで夫に対する愚痴をこぼす理由

実社会で、そんな本音丸出しの議論を繰り広げることはめったにない。けれども、ネットやSNSなどのメディアで世界では、そんな赤裸々な本音を日々垣間見ることはできる。

「夫(=大黒柱になれるだけの収入)が得られなければ、家事・育児において公平な立場でいられない」という価値観が、正当性をもって存在しているという事実は大きい。

そうして、そんな先入観を持っているからこそ、わたしは、夫に面と向かって主張、話し合いができない。

一方の夫もそう同じではないだろうか。私の夫だけではない、世の夫もそうだ。

 

 

時間があるのに、体が開いているのに「あえてやらない」家事・育児があるからこその愚痴である。

やらない理由の中には「時間的に、体力的に、精神で気に無理」でない「大黒柱であるのだから、その必要性を感じていない」と言うのもあるのではないだろうか??と私は思えてならない。

 

ネットやSNSで多くの妻が「夫への不満」を、夫本人ではなく、不特定多数の誰かにこぼす理由。

現状「しんどい」思いをしていて夫に対し「もっと家事・育児をしてほしい」という本音と。

「夫(=大黒柱になれるだけの収入)が得られなければ、家事・育児において公平な立場でいられない」という現実と。

そんな妻や夫のリアルな本音と現実の矛盾が関係しているように、私には思えてならない。

 

 

余談

 「大黒柱として働く会社員の年収は、休日に十分な休息をとるからこそ得られるものである」

そう思っている人も、男女関わらず多いのではないだろうか??

少なくとも、私の夫はそう思っているようだ。「自分の時間がそこそこまとまって定期的に取れないと、リフレッシュできない」らしい。

もっとも、「妻も、自分の時間がそこそこまとまって定期的に取れないと、リフレッシュできない、らしい」と言う考えには、至っていないようでもあるのだけれど・・・・・・