日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

お色気ドッキリとセクハラ

昨晩、「爆笑!世界のいたずらドッキリ映像」(フジテレビ、午後7時放送)という番組をちらりと見た。その中に「お色気ドッキリ」なるがコーナーがあり、その中身に思わず目を疑ってしまった。

www.fujitv.co.jp

ながら見だったので、詳しい内容はうろ覚えなのだが、

  • 網目状の排水溝の蓋??の下から送風機を起動し、ターゲット女性たちのスカートやトップスを舞い上がらせ(しっかりと下着が見えていた)、彼女たちの反応を見る。
  • 仕掛け人の女性ウェイトレスのスカートが落ちた時の、ターゲット男性たちの反応を見る。
  • 女性下着(ショーツ)が仕込まれた試着室(忘れ物という設定らしい)にターゲットの男性が入室したタイミングで、仕掛け人の女性が忘れ物を取りに行く体で突然試着室に入室、その場で下着を履いた時の男性たちの反応を見る。
    などといったものだった。

 

もちろん、ターゲットたちにはその後放映の許可は得ているのだろうし、仕掛け人の女性たちも仕事として割り切っている(おそらくその道のプロなのだろう)のだろうけれども、各種メディアで「セクハラ」に過敏になっているされる昨今、娯楽番組として日本の民法大手がゴールデン番組にこんな番組を流すのはありなのか??とものすごく疑問に思えてならなかった。

 

 

女性の目から見る、「お色気ドッキリ」

特別、コーナー冒頭のパンチラ(おっぱいぽろりもあり)には、ギョッとしてしまった。一女性として、女の子を持つ一人の母親として、たとえターゲット本人がOKを出していたとしても、「下着というプライベートゾーンを不特定多数の誰かに見られてしまうという特殊な状況と、その恥ずかしがる女性の姿」が「面白いハプニングという名前の笑い」として公共放送で表現されることに、大きな違和感を私は抱いたからだ。


もし自分だったら・・・・・・

もし自分の娘だったら・・・・・・

 

「あぁ、恥ずかしかった」だけで終わるだろうか??いや、終わざるえないのだろうけれども、それでよいのだろうか??

これは、第三者よって故意に作られた「ハプニング」である。だったら本来は怒るべきだ。当事者であっても、第三者であっても。

この企画を考え実行した人間たちに。そうして、「ハプニングなのだから仕方がない」と「目をそらさずに、じっと下着を見続けたその場の人たち」にも。

 

 

「お色気ドッキリ」で思い出したこと。

私は男兄弟に囲まれて育ったこともあり、私の子供時代は少年漫画のほうが少女漫画よりも身近な存在だった。

特別私が好んで読んでいたのは「少年ジャンプ」と「少年マガジン」だ。今でもミステリー好きの私は「金田一少年の事件簿シリーズ」はこまめにチェックしている。

これら「ジャンプ」や「マガジン」の漫画の中には、時折「お色気ドッキリ」的な設定の「エッチなハプニング」が不必要に登場する。私の好きな「金田一少年シリーズ」もしかりだ。

 

主な読者は少年であるのだから、サービスカットとして需要は大いにあるのだろう。しかも、「ハプニング」の被害者は二次元の女の子だ。生身の人間は誰も傷つかない。

そうして、子供のころの私もまた、そういうシーンに対して不快に思うこともなかった。 

 

けれども、母親になってちょっと疑問に思うようにもなった。

それは「性の扱いがあまりにも軽すぎること」だ。

下着姿を見られても、うっかり体のプライベートゾーンに触られても、女の子は「いやん、エッチ」で受け流し(怒りもするが、長続きはしない)、男の子は「ごめんごめん」で許される。

どういう反応、対応が正しいのかは私にはわからない。けれども、漫画やアニメにありがちなそんなパターンが、女の子の子供を育てる母親の目で見ると、どうしてももやっとしてしまう。

 

「お色気ドッキリ」の「いやん、エッチ」と「漫画やアニメのエッチなハプニング」の「いやん、エッチ」。一昔前のセクハラ親父に向けられる「いやん、エッチ」では何が違うのだろうか、と。

 

セクハラ親父に向けられる「いやん、エッチ」は、今では完全にアウトだろう。

だったら、「お色気ドッキリ」は??「漫画やアニメのエッチなハプニング」は??

 

 

表現の自由という問題

表現は自由だ。どう感じるかも自由なのだ。

けれども、私は思う。

被害者がいなければOKなのか。

当事者の了解を得ているのならばOKなのか。

悪意がなければOKなのか。

好きな人間が相手ならばOKなのか。

 

とは言え、突き詰めていくと、アダルトビデオなどの大人向けの娯楽を否定することにもなるので、難しい問題なのだけれども。

 

 

子供への性教育的な観点からどうしても考えてしまい、色々考えが飛躍してしまった。娘には、もし悪意なく人から何かされたりした時「いやん、エッチ」だけで終わらせてほしくないな、と思ったからだ。

自分が不快だ、許せないなと思ったら、ちゃんと怒ってほしい。そういう価値観と怒りの基準を持ってほしい、そう心から願う。その後、相手を許すか許さないかは別として。

そうして、身近な誰かの「意図しないプライベートゾーンの露出」に気が付いたら、こっそりと教えてあげてほしい。そうして「気にしないそぶり」をしてあげほしい。

 

 

質問

もし偶然、スカートがめくれるなどの「エッチなハプニング」が起ったら。

「(じっと見つめて)ついつい見とれちゃった、ラッキー」

「(すぐに目をそらして)極力見ないふり」

どっちが正しいですか。どっちが普通の反応ですか。

 

 

性欲は生理現象なのだから、見とれてしまうのは仕方のないことなのだろうか・・・・・・