日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

実家依存症~夫の求める正解はワンオペ育児

「実家依存症」のキーワードで検索をかけると、相変わらず妻の実家依存についてのマイナスな記述ばかりが目に付く。

 

 

「ワンオペ育児」に対する問題意識や危機感は度々話題になるが、その対処方法の一つである「適度に実家を頼る」の先にある「実家依存」について、不思議と「ワンオペ育児と」関連付けられて語られはしない。

 

 

なぜ妻は、「過度」に実家に頼るのか。

それは、母親に育児のスキルもなければ自信もないがために家事との両立が難しく、「適度」に頼るだけではその問題や不安を、単純に自身一人だけでは解決できないからだ。

とどのつまり、「ワンオペ育児」をしたくないから(できないから)に他ならない。

もちろん、「単に実家が快適だ」「両親が手伝ってくれて楽」も理由の一つではあるだろう。

ただ、「妻が楽をする」「育児の不安を解消する」ためには、「過度」に頼るくらいでないと、妻は楽にはならいし、育児の不安も解消しないのが現実だ。

 

 

妻の「実家依存」への対処方法に関する記述もそうだ。

検索結果先のサイトでは、妻の実家依存症について、夫の対処法もいくつか挙げられている。だが、一番代表的なのが代表的なのが「実家から物理的に離れる」とするものだ。

けれども、これだけでは妻が実家に依存する根本的な原因や諸問題は解決されない。

その先の一歩、

  • 夫にできることは何か
  • 妻が求めているものは何か
  • 妻が育児に対して何を不安に感じ、自宅に対して何を不便に思っているのか

を掘り下げるように指摘するサイトは、ほぼない。

どのサイトも、「夫は現状維持」「変わるのは妻だけ」とのスタンスである。

夫の長時間労働、家事・育児への不参加をあえて指摘しもしなければ、問題視もしない。

 

もちろん、夫にもキャパシティーがあり、体力の限界があり、能力があり、適性がある。

妻の求める全てを満たせはしないだろう。

それでも、努力をすべきだろうし、創意工夫し、試行錯誤すべきだろう。

妻のキャパシティーを超えた問題を、妻に押し付けたまま、「変わるべきは妻だけ」はおかしいように私には思えてならない。

 

 

では、妻にとって本当に自宅より実家の方が居心地が良いのだろうか。

  • 実家依存症のイメージや極端なケースは、
  • 実家では基本上げ膳据え膳
  • 母親は一人買い物(日用品ではなく洋服などの)や、友人と食事へ
  • 両親は基本「口は出さず、手は出す」
  • 母親は、テレビを見ているかネットをしているか本を読んでいるかで一人のんびりとしている
  • 夕食は毎回母親の手料理をタッパーで自宅に持ち帰る
  • 自宅の洗濯すら実家に持ち寄り実家で済ませる(干したり、取り込んだりするのは一応母親)

とされる。

けれども現実は、そんなケースは非常にまれだ。

多くの場合、母親にとって耳の痛い事を言われ、余計な手も出されるなどのデメリットが当然ある。

実家自体が快適な住環境でない場合もある。

両親のそれぞれの性格と家事・育児,のキャパシティーの問題のもある。

実家を頼っての育児が、すべからく母親にとって快適で心地よくはない。

けれども、それ等のデメリット以上に「ワンオペ育児のデメリット」が勝るからこそ、実家を頼るのだ。

 

正直「適度」に実家を頼るぐらいで解決する問題なのであれば、夫から何か言われたらすぐに頻度を改めるだろう。

それができないのであれば、まずは妻が抱える育児の根本的な問題を解決すべきではないだろうか。

 

 

今でも思い出す。

上の娘が離乳食を全く食べず、

  • 牛乳
  • ダカラ(清涼飲料水)
  • ダノンヨーグルト
  • バナナ

しか口にせず、色々試した離乳食(手作りも市販品も)も見事に毎食吐き出すのに耐えられず、母親に自宅に来てもらった日のことを。

不思議と、両親の(祖父母ならではの)責任がないが故の鷹揚な態度やスタンスを見ていると、肩の力が抜けていった時のことを。

授乳中のテレビの視聴が辞められず、親の監視を利用してテレビを立っていた日のことを。

 

当時夫にももちろん相談はした。

したが、話は聞いてくれても解決策としては「時間が解決してくれるよ」としか言わなかった。

一緒になって考え、悩み、本やネットで勉強したり調べはしなかった。

結局、一度も離乳食を作らなかったし、買いもしなかった。

 

 

些細なことの積み重ねだが、結局これらの問題に根本的な解決を私もそうして夫も見つけられなかったからこその、今があるのだと私は思っている。