日々、思うこと、考えること。

子育て中に、考えてしまうあれこれ。結論の出ない、個人的で偏った見解の考察が主です。

毒親のボーダーライン

以前から、書こう書こうと思っていたテーマがある。「毒親」についてだ。

先日「毒親」についての記事を読み、私も思わず書きたくなってしまった。

ちなみに、毒親とは「毒になる親」の略であり、スーザン・フォワードの『毒になる親』に由来する。

 

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目次

 

 

毒親」への恐怖心 

私自身、かつて自分の親を「毒親ではないか??」と疑ったことが、恥ずかしながらある。

両親ともども、時と場合にもよるが、思ったことは基本はっきりと言うタイプだ。おまけに空気が読めない。相手がどう受け取るか、どう思うか、という配慮ももない。おまけに、私と両親は、性格も性質も真逆だ。

学力的に優秀な両親と、そうでない私。

はっきりした物言いを好む両親と、そうでない私。

嫌なことは嫌と主張することをよしとする両親と、そうでない私。

それゆえ、と言うべきか。過去に何度か両親と私とで意見を衝突させてきたが、私には意見を主張し合い、両親を説得し、自分の意見が通ったという経験がものの見事にない。

 

もっとも私はまだ「毒になる親」を実際に読んでいない。こうやってネットで知識を得たり、Amazonのレビューで感想を読んだりする程度だ。

正直、「毒になる親」を読むのが、私は怖い。

出産前は「自分の親は毒親なのでは」という恐怖心が理由だった。けれども出産した今は「自分は毒親なのではないか」という不安が理由で、どうしても本を手に取ることができないでいる。

 

 

毒親の定義とは

そもそも「毒親」とは何なのだろうか。上記の記事からの引用になるが、高校の家庭科の教科書では以下のように定義しているようだ。

毒親」の特徴は、上記の記事からの引用になるが、以下の通りだ。
子どもの毒になる親の特徴

その1.子どもは親に恩があると思う。
その2.子どもを所有物として扱う。
その3.親子の会話がない。
その4.子どもの感情を抑えつける。
その5.子どもの批判ばかりする。
その6.プライバシーを認めない。
その7.子どもが考えたことを否定する。

実教出版株式会社『新家庭基礎21』より

 

私は子供の頃、「自分の両親は放任主義だ」と思っていた。 けれども、今になって思うと、「やりたいことを自由にやらせてもらった」記憶があまりない。「何かを自由に選ばせてもらった」という記憶も薄い。

今になって思うと、時代もあるのかもしれないし、両親の教育方針もあったのかもしれない。

けれども、子供の頃の私は、自分の好みではない服を着きること、文房具も値段や実用性重視だったことに、満足はしていなかった。

一方で、親子の会話はちゃんとあったし、悪意をもって感情を押さえつけられたことも、所有物と扱われたこともなかった。

 

 

 

親になって、思うこと

けれども、自分も親になり「親を反面教師として、されて嫌だったことは、子供にはしないようにしよう」と意気込んで始まった育児は、なかなか思うようにはいかないことの連続だ。

 

自分も一人の人間である。されたら嫌だと思うこともあるし、怒りたくなることもある。受け入れられないこともある。したくないこともある。経済的な理由、物理的な理由、能力的な理由でできないこともたくさんある。

 

目標としては、最近流行りの「叱らない子育て」や「子供の自主性を伸ばす子育て」を目指しているにもかかわらず、そんな自分の気持ちや能力そうして環境と、子供の気持ちがことごとくぶつかり合い、なかなかうまい具合に落としどころを見つけることが難しいのが現状だ。

 

「親の良いところは見習い、悪いところは反面教師としよう」という当初の目標はもろくも崩れ去り、つい親と同じ言動をとってしまう自分がいる。

 

もっとも、親の近くに住み、様々な手助けを得ているのだから当然といえば当然ではあるのだけれども。

 

 

昔にはなかったたくさんの誘惑に囲まれて

ネットが普及し、無料で無数の動画が視聴でき。

DVDが一週間100円で借りられ。

テレビの録画機能の普及で、好きなアニメや映画が好きな時に好きなだけ視聴でき。

100円ショップに行けば、子供心くすぐる可愛い雑貨や文房具が一つ100円という値段で簡単に手に入り。

かわいくて種類豊富で安価な子供服が、店頭に並び。

 

そんな誘惑だらけの日常の中で、ルールを作り、それを守らせ。子供の意見を聞き、時に折衷案を考え、時に冷静に論理的に子供を説得し。

 

そんな多くの人には簡単にできるのかもしれないことが私にはとても難しいせいで、子供と勢い衝突し、一方的に自分の意見を押し付けてしまうことが多々ある。

 

育児書に並ぶたくさんの「NGワード」が口癖のようになってしまっていることに、ひどく落ち込むことも多い。

 

うっかり「毒親」を否定する声に心惹かれるときも、正直ある。

 

毒親のボーダーラインとは、どこなのだろうか??

と常に自問自答しながら、まだはっきりと自分の答えを見つけることができずにいる。