夫の家事・育児の優先度が下がると、私のそれが上がる。
当然と言えば、当然の話ではあるのだけれども。
夫の家事・育児の優先度が下がると、私の家事・育児の優先度は上がる。
相変わらず、夫は仕事が忙しく帰宅が遅い日が続いている。
それ故、今まで夫自分の役割として、ルーティーンとして率先してやっていた家事・育児の優先度が極端に下がった。
その結果、私自身が日頃「やれたらやろう」「やってあげると助かるかな」「やれたらやってもらおうかな」ぐらいに思っていた、家事(厳密には、夫の世話も入るのかもしれない)が「やらなければ」に変わりつつある。
結婚当初から、夫はお弁当作る日を週に一回曜日で決めている。
もっとも、おかずを作るのは私だ。好きなものを選びたいとの理由で、いくつかのおかずを前日の夜までに作り置きしている。おかずとご飯をお弁当箱に詰めるのは夫だ。
ご飯だけは夫が前の晩に自分でセットするときもあれば、おかず同様私がセットするときもある。
炊飯器に一人前以上のご飯が残っている場合、口頭でお願いすれば(時には、自分で判断して自主的に)残ったご飯をタッパーに移し替え、炊飯窯を洗い、お米を研ぎ、セットするのが一連の流れだ。
炊飯器にご飯が残っていなければ、基本私が就寝前に翌日の朝食分と一緒にセットしている。
けれども、近頃の夫は日々の疲れから、そんな気力も体力もないらしく、ご飯をセットするための一連の作業ができずに、朝から一人苛立つ日が増えた。
そんな日は、お弁当を持たず、コンビニで済ませているようだ。うっかりすると、私達(娘二人と私)の朝食用のご飯を持っていくこともある。
もっとも、極力私も協力しているのだけれども、愚図る下の娘にまとわりつかれながらの夜の家事の延長は、ちょっと面倒くさい。
それ故、以前までの私は「ついつい」夫にお任せしていたわけだけれども。
しかし、最近はこの「ついつい」の心理的ハードルが格段に上がった。
「申し訳ないな」と思うようになったのだ。
その「申し訳ないな」が「絶対しなければ」に変わってしまった。
そんな「絶対しなければ」が、この炊飯器のセット以外にも、最近増えてきたように思う。
この「絶対しなければ」が、思いのほかプレッシャーになっているようで、夫へのモヤモヤ、イライラを増大させる、皮肉な矛盾が私の中で起こっている。
現在専業主婦をしている私だが、妊娠前は正社員で働いていた。
現在の「片働き」のスタイルだけでなく、「共働き」のスタイルも経験しているのだ。
おまけに、休日が違っていたため、「私が働いて夫が終日家事をする」スタイルも経験している。
夫の家事が能力的に「できない(気が付かないも含め)」のではなく「やらない」だけであるのを、私は経験上知っているのだ。
家事だけでない。育児に関してもそうだ。上の娘が生まれたばかりの頃は、私の経験不足と余裕のなさから、今以上に夫は協力的だった。
家事と同様、夫の育児もまた能力的に「できない(気が付かないも含め)」のではなく「やらない」だけであるのを、私は経験上知っている。
そのため、夫のする家事・育児に対して「しない」のではなく「しなくなった」との認識が私の心の奥底にある。
故に余計、夫の家事・育児の「しない」に過剰に反応してしまうのだ。
もっとも、「できていた」昔と、「できていない」今とでは、取り巻く環境や条件が違っている。同列に比べるのは乱暴だし、非論理的だ。
頭の中ではわかっているのだけれども、理屈ではない何かにいつもモヤモヤしイライラしている私だ。