夫婦間における「避妊の同意」について。
多産DVという聞きなれない言葉を見つけた。
詳細を読み、「なるほど」と思った私だが、ふとこんな疑問を抱いた。
婚姻関係にない男女間での話はさておいて。夫婦間において、「相手の同意のない避妊」の是非について、だ。
たとえ夫婦であっても、「性交渉には互いの同意」が必要だとの認識が広まりつつある。
であるのであれば、避妊について、もっと言えば女性主体の避妊について相手の同意は必要なのだろうか??
一般的な避妊方法であるコンドームは男性主体であり、目に見える形で行われる。相手に隠れてこっそり避妊するのは、よっぽどの特殊な事情がない限り難しいと考えてよいだろう。
その一方で、女性主体の避妊は男性にその事実を告げずとも行うのが可能だ。
夫にその事実を告げずに避妊薬を常用する、行為直後に避妊薬を服用する、事前に避妊具を病院にて処置してもらう等の行為に対しての是非を、私たちはどう考えべきなのだろうか??
例え多産でなくとも、「自分が、相手が妊娠を望んでいなければ避妊をすべき」だ。
もし、避妊をしたくないのであれば、別れを選ぶか互いに納得がいくまで話し合う(実のところ、この話し合いが最も難しいのだけれども)べきだろう。
とはいえ、これはあくまで理想論だ。
子供を産む産まないの決定権を持つのは、妊娠・出産をする女性とする考え方がある。
その一方で、子供を持つ持たないの価値観の相違は、結婚の決め手にもなるし、離婚の決め手にもなる。
相手への愛と妊娠を天秤にかけ、悩む女性も多いのではないだろうか??
私は時折、2chのまとめサイトや質問・相談系のサイトに目を通すのだが、過去に何度か「妊娠を望んでいた夫と、隠れて避妊をしていた妻(表向きは妊娠に前向きであったはずの)についての相談」を目にしている。
たいていの夫は深く傷つき、妻への不信感をあらわにする。嘘をつかれていたのだから当然といえば当然の反応だろう。
とはいえ、隠れて避妊をしていた妻の心情が、個人的には少し理解ができる。
妊娠・出産・育児は女性のライフスタイルを大きく変える。女性の体調やメンタルにも大きな影響を与える。もちろん、男性のライフスタイルにも影響を与えるだろうが、一般論として女性のそれとは比ではない。
軽々しく、「子供を持ちたい」「第二子第三子が欲しい」とは思えないのが本音だろう。その一方で、「子供を持たない」「次の子供をない作らない」との選択肢が、夫婦仲の不和や離婚につながる可能性もある。
「子供を産む・産まない」の選択肢は女性にあると主張する人も増えてきている。事実ではあるのだろうけれども、「子供を産む・産まない」が「結婚の決め手や、男女や夫婦の別れ、不仲」との選択肢につながる可能性を鑑みると非常に難しい問題だなぁと、私は思うのだ。
なぜこの問題が気になったのかというと、先日夫が何気なく「三人目がいてもいいかなぁ」とつぶやくのを聞いたからだ。
現状の私は二人の子供でいっぱいいっぱいだ。アルバイトではあるが仕事も始め、さらに余裕をなくしている。
幸いにも私たち夫婦は「三人目は欲しくない」との理由で不仲にはならないし、わだかまりも残らない。ましては離婚にもならない。
けれども、そうなってしまう夫婦も世の中にはいるののかもしれない。
「はたして、女性主体の避妊に相手の同意は必要なのだろうか??」
そんなことをつらつらと考えさせられたエントリーだった。
ちなみに、ネットでさらりと調べてみたのだけれども、どこにも載っていなかった。法的に、倫理的にどう解釈されるのだろうか??非常に興味がある。