男の子はなぜ機能的な理由でスカートをはかないのか。
最近の次女のお気に入りの洋服は、恐竜の長袖Tシャツだ。それも、女児用の恐竜柄が店頭で見つからなかったので、男児用のそれを愛用している。
知らかなかったのだが、同じ数字のサイズ表記でも男児と女児とではサイズ感が違うのだと言う。
そのため、ワンサイズ下の男児用の恐竜の服を今日も喜んで着ている。
さて、先程、差別につながりかねない、ジェンダーが絡む子供の発言についての記事を読んだ。
実は、先日小学2年生の長女から唐突に「男の子がスカートをはくなんて変じゃないか」と問われ、大いに驚かされたばかりだった。
私はそれに対し、
「だって女の子だってズボンはくでしょ??だったら、男の子だってスカートはいてもいいんじゃないの??」
と返した。「外国でも、国によっては、スカートのような服を男性がf着るんだよ」とも続けた。
けれども、私の説明に長女はイマイチピンと来ていないようだった。
確かに、長女の身近にスカートをはく男性は存在しない。
ズボンをはく女性は沢山いるのに、だ。
そもそも、女性である、私も長女も次女も、自分の母親も夫の母親も、普段着は基本ズボンだ。
次女が通う幼稚園の先生(全員女性)も職務中はズボンを着用している。長女の小学校の現在の担任の先生も、去年の担任の先生も、女性だが行事の際に見た限りでは基本ズボンを着用していた。
幼稚園や小学校でも、男女関係なく体操服の下はズボンだ。
幼稚園や小学校の送り迎えや行事等で見かける保護者の女性もパンツスタイルが多い。私の働いている職場でも、仕事中の服装は機能面を考慮してパンツを指定されている。
そもそも長女の中でも、私の中でも「女性はスカートをはかなければいけない」との先入観はない。
長女や次女のトイレトレーニング中は、「スカートのほうが便宜上楽だな」と思いはした。だが、幼稚園の先生から「子供たちには羞恥心がまだないので、下着が見えずらいキュロットが好ましい」とのアドバイスもあり、私自身積極的にスカートを購入することはなかった。思い返してみれば、私の従弟から定期的に送られてくる大量の洋服のお下がりの中にも、スカートは極端に少ない。
今では長女も積極的にズボンをはきたがるし、スカートをはく際は必ず下にショート丈のスパッツをはいている。
私個人は、男性がスカートをはいてもいいと思っている。
思ってはいるが、「なぜスカートをはきたがるのだろうか」と疑問には思う。
確かに、スカートはかわいい。私自身、出産前は外出時は好んでスカートをはいていた。
けれども、と思う。
子供がいると特に思うのだけれども、スカートの姿かたちは実用性には大いに欠けるデザインでは、と。
少なくとも、男の子は、男性は「機能性にひかれて」積極的にスカートをはいたりはしない。
男の子が、男性が「スカートをはきたい」と思う時。それは、
- 自分の性に違和感を感じた時。
- もしくは、「スカート」の姿かたちを好ましく思った時。
- あるいは、「スカート」の機能が「ズボン」のそれより優れていると思った時。
の3つのパターンが想像できる。
ただ、2番、3番の場合だったら納得はする。
けれども、1番の場合だったら、どうだろう。どうして女性であるからと「スカート」でなければいけないのだろうか、とは思う。単純に。
見た目の変化と、面白おかしさの追求からだろうが、男性が女性を演じる時、多く場合スカートをはく。制服の場合は致し方ないが、私服であればスカートである必要はどこにもないのに、だ。
もちろん、トランス女性の「スカートをはきたい」との思いを否定するつもりは私には毛頭ない。
きっと、今の私自身が「女性」であるがゆえに「スカートをはく」のを強要、とまではいかないまでも、奨励されるのに抵抗を感じているからこその疑問なのかもしれない。
「女性はスカートが好ましい」
「異性にもてるためにはスカートをはいたほうがいい」
「スカートは女性の美しさを際立たせる」
きっと、間違ってはいないのだろう。いないのだろうが、そんな先入観があるからこそ、トランス女性がスカートをはきたがり、その世急があるあるからこそ、トランス女性がより生きづらくなるのではないだろうか??
とそんなことを、「私は王子様だ!!」と公言しつつ、ズボンと恐竜の長袖Tシャツ姿で、見えない敵と戦っている次女を眺めながら、しみじみ思う私だ。