夫が家事をしなくなった。
夫が家事をしなくなった。
私は専業主婦で、夫の仕事も近頃異様に忙しく、帰宅も遅いのだから、夫に対してこんな不満を抱くこと自体が、そもそもお門違いなのかもしれないけれども。
自分が使った皿をシンクに放置し、食べ終わったアイスクリームの容器をテーブルに残したまま、ソファーに寝転び動画を眺め夜更かしをする夫の姿を見ると、何とも言えない気持ちになる自分がいる。
共働き時代は、掃除、洗濯、皿洗いだけでなく、ワンパターンではあったものの料理もしていた夫だが(休日が違っていたため)、私が妊娠のため仕事を辞めて以来一切料理をしなくなった。
そうして、仕事が忙しくなり帰宅が10時11時と遅くなる日が増えると、自分の使った皿さえ洗わなくなった。
しかも帰宅が8時9時と比較的早い日でも皿を洗わず、翌朝は私よりも遅く起きる日々が続いている。
「できない」のではなく「したくない」のだな、と考えてしまうと、優しい気持ちにどうしてもなれなくなるのだ。
夫にとって家事は自分の余暇よりも優先順位が格段に低いらしい。
おそらく正解は、私も夫を見習い家事よりも自分の余暇を優先することなのだろう。それができないからこそ、夫へ不満を一方的に募らせてしまうのだ。オンオフの切り替えが苦手な私の悪い癖だ。
もともとそれなりに家事をしていたからこそ、夫が家事をしなくなった事実に括ってしまうのもある。
話し合う、お願いするタイミングを見つけるのもなかなか難しい。
「疲れている」「会社が嫌だ」「行きたくない」と日々の言動で「これ以上は何もしたくない」「家の中では自分の好きなことだけしたい」とのメッセージ送り続ける夫を前にするとなかなか切り出せず。
「自分は疲れている」「自分は頑張っている」と態度で言葉で訴えてくる夫に、労りの言葉以外をかけることすらはばかられ。
堂々と、当たり前のように家事を後回しにし、なかったことのように無視する夫にうまい言い回しも見つからず、今に至る。
疲れている夫に、どうしてこんなに私は求めてしまうのだろうか??
私自身が満たされていないから??
「夫の世話」をしたくないから??
「家事・育児は取るに足らない、価値のないもの」と下に見られているようで、癪に障るから??
おそらく一番の理由は、思いついたように夫が私に掛けてくれる、
「ポン助もお疲れ様!!家事も育児も大変だよね」
「子供たちのお世話も大変だよね。ポン助はすごいよ!!」
などと言ったねぎらいの言葉を、夫の優しさを信じているから、なのだと思う。
口だけで行動が伴わないのが、私は気に食わないのだ。
人によっては、「ありがとうの一言で十分!!」なのだろうけれども。
私にとっては、ちっとも十分ではないのだから、仕方がない。
夫自身の「ありのままの自分」を私は受け止めることができない。
だからこそ、自分自身の「ありのままの自分」を曝け出すことができないのかもしれない。