頼れないのか、頼らないのか。娘の入院(予定)と夫のサポート。
ここ一、二か月上の娘(小学一年生)のいびきがひどい、らしい。時々息も止まっているというのだ。いわゆる無呼吸である。
私自身は全く気にならなかったのだが、夫に指摘されてよくよく娘の寝息を観察してみると、確かにいびきをかいているし息も止まっていた。
とは言え、当初は別段気に病むこともなく、軽い気持ちでかかりつけの耳鼻科を受診したところ、思いのほかことが重大なことが判明した。
扁桃腺とアデノイドがかなり肥大していると言うのだ。
睡眠中の呼吸状態を記録する機械を3日間借り、記録を取ったところ、データ上最大1分半近く息が止まっていた。
先生が言うには、いびきと無呼吸の改善には手術しかないとのことで、成長ホルモンでお世話になっている病院に紹介状を出してもらい、先日受診してきた。
ここでも手術一択で、9日間の入院が必要だと言う。
さて、ここで問題がある。
上の娘と下の娘の面倒を、同時にどうやって見るか、だ。
入院先の病院は、前回と同様のため、娘は小児病棟での入院になる。
基本病院としては24時間の親の付き添いは不要としている。
付き添う場合、夜間は女性に限定される。
また、12歳以下の子供が小児病棟に出入りするのを禁止している。
そのため、下の娘と病院で寝泊まりする選択肢は、ない。
夫が夜だけ病院に寝泊まりする選択肢も、ない。
上の娘の性格的に一人での入院はとても嫌がるだろうことは容易に予想できる。
寂しがりやで甘えん坊の娘だ。案の定、病院へのお泊りの話をしたところ、
「ママも一緒だったらいいよ!!」
と私の付き添いが前提(当然)の返事だった。
逆に、ちょっぴり嬉しそうでもあった。どうやら前回の検査入院(生長ホルモンの分泌量を計るため)で、私を独占できたのがよっぽど嬉しかったようだ。
下の娘は、日中は幼稚園と延長保育(9月から途中入園を決めている)、プラスして延長保育がない日と、土日は親と義理の両親に頼ることになるだろう。
とは言え、前回の入院('一泊二日を二回)と同様、自宅と病院そうして実家を行ったり来たりする忙しない生活が待っているかと思うと、正直今から気が重たい。
上の娘としては朝と晩(寝起きと、寝る前)に私がいて欲しいのだ。
一方、下の娘も朝と晩に私が一緒いいたほうがことがスムーズに運ぶのが容易に想像できる。
けれども私は一人しかいない。
夫や両親、義理の両親と早々に相談を持ち掛けたのだけれども、いまだ具体的な案は出てこない。
意外だったのは、夫の母から「上の娘に我慢してもらう」案が出たことだ。
最近の夫は、仕事が朝早く(幼稚園の登園に間に合わない)、帰りも遅い(9時以降)。
夫からも「自分一人で下の娘の面倒を見るのは無理だ」と断言されている。
かと言って、両親に(義理両親に)おんぶにだっこも現実的ではない。(私の気持ち的にも、気が引ける)
ならば、と導き出された案だ。
私自身、全く考えなかったわけではない。けれども、上の娘の説得には全く自信がない。頑固な娘と、説得下手でかつ押しの弱い私だ。
娘の元よりの性格もさることながら、非日常的で身体的にも、精神的にも苦痛を伴う「手術と入院」を体験する娘に最大限寄り添いたい気持ちもちろんある。
泣いて嫌がるであろう上の娘を振り切って私が帰るのが、果たして正解なのか??正直私は疑問だ。
とは言え、自分に代替え案がないのだから、文句ばかり言うのもフェアではないのだろうけれども。
さて、この話を最初に両親にした際、珍しくチクリとこんなことを言われた。
「もちろん全面的にサポートはする。でも、○○君(私の夫)が何にもしないのは、どうかと思う」と。
私の両親は、「お金を稼ぐ」行為に非常に重きを置いている。日頃、私がうっかり夫の愚痴を口にしようものなら、ピシリとたしなめられるほどだ。
そんな両親であっても、9日間の入院と手術は私たち家族にとっての非常事態であり、「父親としてのサポートはあって当然」と考えているようだった。
一方で、夫の両親は、息子である夫の体を心配してか「父親のサポートができないのはやむなし」考えているようだった。
私自身は両親よりで、「無理なのはわかっているけれども、だからと言ってそこで思考を停止されても困る」が本音だ。
感覚的に、理屈抜きに「何か違う」と違和感を覚える自分がいる。
夫からも代替え案はなく、アクションもないのもあるかもしれない。(自分の親に頼るというアクションはあるかもしれないけれども)
サラリーマンとして立場、会社の都合や体質も十分理解はしている。遅刻も早退もできない、有給も自己都合では容易に取得できないのもわかる。
きっと、「だから父親である自分は何もしなくてよい」との態度に、当事者意識が全く感じられないのが、ただただ感情として嫌なのだ。
これも、私自身に全く自信が持てない「上の娘への説得」を周囲から暗に期待されているが故の、理不尽な夫への過剰な要求なのだろうか??