ただ「そこにいる」と言う名の育児。
時折、「そこにいる」だけで、何も手も口も動かしていなくても、育児しているのかも、と思う時がある。
いわゆる「精神安定剤」として、ただ「そこにいる」だけで、娘達にとって私は意味があるのだな、と考えると、非常に感慨深いものがある。
ただ、悲しいかな、そのただ「そこにいる」重要性を、周囲の人間に認識してもらえないのは、やはり悲しい。
最近、私は夜中に3回起きる。
内、2回は下の娘に起こされ、残りの1回は寒さで自分で起きる。
もっとも、以前から、下の娘に1回は起こされていた。下の娘は、私の顔を見て安心してまた寝るのが習慣になっている。
それでも、下の娘は起きても泣きもしなくなったし、上の娘は夜中でも朝方でも、一人でトイレに行けるようになった。
ところが、最近寒くなってきて、夜中に2回ほど、布団からはみ出た下の娘が寒さに耐えきれずむくりと無言で起き上がり、私を確認すると、暖を取るように私のお腹の上に足を乗っけるようになったのだ。
しかも、夜中に娘達がぐるぐると転げまわるので、気が付くとシングルの掛け布団が横になり、私の足が布団からはみ出、丸出しになってしまう。
そのため、寒くてもう一度今度は自分で起きるようになってしまった。
もっとも、対策はしているのだが、娘達同様自分の足癖の悪さのせいで、あまり功を奏していないのが現状だ。
夫には「布団をセミダブルにしたい」とお願いているのだが、「一時のことだから」と却下され続けている。
娘達は、連日の寒さも手伝って、就寝前も、就寝中も、ますます私に引っ付いてくるようになった。
我が家では、シングルの敷布団を三枚並べて親子4人同じ部屋で寝ている。
その三枚の敷布団を、
- 一枚を一枚の掛布団とともに、夫が独占し。
- 一枚を、一枚の掛布団とともに、私を挟んで娘たち川の字になり、ぎゅうぎゅうになって使い。(若干左右に娘達がはみ出るた、左右の掛布団をちょっと拝借)
- もう一枚を、一枚の掛け布団とともに、寝相の悪い娘達が転げまわったり、どちらかが先に寝た時に異動さる用に予備用に確保しつつ。
と、こんな感じで、親子4人で仲良く寝ている我が家だ。
寒さで起きた際、起き上がって足元でぐちゃぐちゃになった毛布(そうなることを想定して足元に敷いているのだけれども、自分\の足癖が悪く、結局足が毛布からはみ出てしまう)を直すか、足を無理やりたたん我慢するか一瞬悩み、隣で一人布団をすっかり被った夫を見て、何とも言えない気持ちになってしまう、相変わらず心の狭い近頃の私だ。
連日帰りが遅い夫は、子供たちと一緒に早々に布団に入る私を、羨ましく思っているようだ。
そんな夫との、「添い寝」に対する温度差に、今日ももやっとしてしまった。
もっとも、間近で見る娘達の寝顔は、愛おしくてたまらないのだけれども。
それでも、寝る前と、寝ている最中、二人の娘と布団を奪い合い、隣を奪い合われるのは、やっぱり疲れる。