夫にとっての禁句、妻にとっての禁句。
ちょっと気になるニュース記事を目にした。
妻からの禁句に夫がキレ、妻を平手打ちしたところ頭の打ち所が悪く妻が死亡してしまった痛ましい事件だ。
上記の記事よると、「夫がキレた一言」と言うのが「あんたの稼ぎが少ないのよ――。」だったようだ。
もっとも、件の事件はコロナ云々、外出自粛は関係のない、単なる家庭内暴力(=DV)だと個人的には思っている。
コメント欄でも、お酒の席での出来事だったのも手伝って、「酒が悪い」「単なるDVだ」などの指摘や、不慮の事故扱いへの疑問を呈する声が多数上がっている。
おまけに、日頃から夫婦二人で飲み歩いていたようで、そもそも論として常からの浪費を突っ込む声もあって面白い。
さて、一般的に妻が夫に「稼ぎが悪い」と指摘するのは、大いなるタブーだとされる。
けれども一方で、夫が妻に「料理が不味い」「家が片付いていない、汚い」「子供しつけがなっていない」「子供の成績が悪い」と指摘するのはタブーとはされていない。
いや、されていないわけではないだろうが、一般的に堂々と妻本人に夫が妻の家事・育児の不手際を愚痴る場面は存外多いし、そんな夫の言動を見聞きした妻やその場に居合わせた第三者が、きちんと反論したり怒ったり叱ったりする場面は少ないように思う。
やはり、「仕事をする・稼ぐ>家事・育児をする」との価値観が私たちの奥底にあるからだろうか。
女性の社会進出が進んだとは言え、まだまだ現実は「男性の稼ぎの平均>女性の稼ぎの平均」である。
やはり「仕事は(主に)夫」「家事・育児は(主に)妻」な家庭がまだまだ多いのだろう。
役割分担として「夫の稼ぎ」の悪さを指摘するのがタブーなのであれば、「妻の家事・育児」の不手際を指摘するのもタブー視されるべきなのではないか、と個人的には思っている。
例え妻がパートで働いていようとも「夫の稼ぎ」の悪さを指摘するのがタブーなのであれば、夫が多少の家事・育児の手伝いをしようとも「妻の家事・育児」の不手際をして視するのもタブーなのではないか??
そう屁理屈を捏ねてしまうのは、私だけだろうか??
私の身近な友人は、「類は友を呼ぶ」なのか「空気を読んで」なのか「同情して」なのか、一緒になって私の愚痴に付き合ってくれるけれども。
その他の意見もちょっと聞きたいなと、思っている。