何が「簡単」かは人によって違う。
久々に今朝早起きしたら、またまた面白いエントリーを見つけた。
面白いのは、紹介されている時短術ではない。ブックマークのコメント欄にずらりと並んだ「タイトルが手間いらずなのに、全然手間がかかっている!!」的な数々のコメントだ。
記事に紹介されている
洗うだけで食べられるもの
キュウリやトマトなど、生で食べられる野菜。洗えばすぐに食べられるので冷蔵庫に常備しておきたい
火を入れないで食べられるもの
野菜や、フルーツ、豆腐など。朝からフライパンを使うと洗い物が増えてしまうので
皮をむかないもの
皮をむかずに調理できるナスやきのこ類は、下処理せず切って調理でできる時短食材
茹でたらそのまま食べられるもの
ブロッコリーやほうれん草など、ゆでておけばすぐ食べられるもの。事前にゆでておいて冷蔵庫に常備しておくのがオススメ
包丁とまな板を使わないもの
干物類や納豆など。包丁で切らずにそのまま使える食材も便利です
などと言った時短術は、ある意味ありふれていて、目新しさはない。とは言え、確かに「時短」にはなっている。
けれども、コメント欄に並んだ読者の反応を見ると、なぜかこれらの時短術を肯定的にとらえたものは皆無だ。
そもそも、なぜ人は朝食づくりを面倒くさく思うのだろうか??
- 「朝食を、料理を作りたくない。準備したくない」
- 「洗い物をしたくない」
- 「食材を事前に(前日までに下茹でしたり、洗ったり)下準備したくない」
- 「あれこれ栄養や家族の食の好みを考慮したくない」
- 「前日までに買い物に行って、食材を冷蔵庫に常備しておくのが面倒」
などの理由があるからだ。
我が家の場合、基本朝食時に火は使わない。前の晩の汁物を温め直すときに使うぐらいだ。
メニューは、前日に炊いたご飯、汁物、納豆、余ったおかず、作り置きのおかずの組み合わせだ。
夫は腹持ちが悪いからとの理由でパンやシリアルは食べない。
また、シリアルは栄養が不安と言う理由で、あまり好ましいとも思っていない。
パンはアリだと思っているようだが、娘の食事を黙認している(食べるスピードが極端に遅く、気が付くとピーナツパンと牛乳しか食べていないことも多い)夫が、シリアルの栄養云々を語るのもどうかと思ってはいるのだけれども。
人には人の「簡単」の基準があり、「満足」の理由がある。
だからこそ、次から次へと様々なライフハックが生み出され、ネット上で拡散され、書籍やテレビで話題になっていく。
一時話題になった「一汁一菜でよいという提案」(土井善晴)も、きっと人によっては「面倒くさい」の部類に入るのだ。
選択肢がたくさんあるからこそ、何か「簡単」かさえ、分からなくなってしまうのだろうか。